筋肉にアプローチするということ
トリガーポイント鍼療法とは、身体に無数に存在する筋肉の中から、どの筋肉に問題があるのかを、問診や、運動検査などから導き出して、その硬くなった筋肉にアプローチして、鍼を打ち、筋肉や筋肉の周りの血流をを良くしていく鍼治療です。
主に運動器の疾患に対して使われる事が多いかもしれません(勿論、トリガーポイント鍼療法含め、鍼自体が向かない場合もあります。例えば、骨折や高熱、喘息発作時、他に救急のもので、即、命に関わるようなものです)
一般的な鍼治療
一般的なツボを使った治療では、鍼自体をあまり深く刺すような事はありません。これが、よく言われる"鍼は痛くない"という根拠になっています。勿論、浅く、軽く刺すことで、効果があるのならば、それに越した事はありません。しかし、病や疾患が慢性的になっていたり、コリが強く、硬くなっているような場合は、なかなか、浅く、軽く刺す鍼だけでは効果が出にくいこともあります。
トリガーポイント鍼治療とは
トリガーポイント鍼治療では、問診や、運動検査から、本当の痛み・コリ・痺れの原因になっている筋肉を探し出していきます。痛い場所にただ鍼を打つという事ではないのです。痛み・コリ・痺れなどは、簡単に言うと、隠された一つの症状なのです。そこが痛いからそこが悪いという程、人の身体は簡単でなく、少し離れた場所に本当の原因があったりする事が多々あります。太腿の裏が痛くても、原因はおしりの筋肉に存在したり、肩こりの原因が、腕の疲れからくるものであったり、背中が凝っていると感じていても、実は肩甲骨の裏に原因があったりもします。
問診や、運動検査から、本当の痛み・コリ・痺れの原因になっている筋肉を探し出していきます。痛い場所にただ鍼を打つという事ではないのです。痛み・コリ・痺れなどは、簡単に言うと、隠された一つの症状なのです。そこが痛いからそこが悪いという程、人の身体は簡単でなく、少し離れた場所に本当の原因があったりする事が多々あります。太腿の裏が痛くても、原因はおしりの筋肉に存在したり、肩こりの原因が、腕の疲れからくるものであったり、背中が凝っていると感じていても、実は肩甲骨の裏に原因があったりもします。
その為に、身体の深部にもアプローチするために鍼を深く刺したり、筋肉と筋肉の隙間の繊細な場所に対してアプローチをしたりと、通常の鍼より少し刺激の強い鍼かもしれません。しかし、直接的に原因となる筋肉に刺激を加えていくほうが、結果的には解れていく治癒の早さが確実であり、早いように感じられます。例えが悪いかもしれませんが、吹き溜まりという言葉をイメージしてください。路地裏や、部屋の隅などは、常に循環が悪く、ゴミやほこりがたまり易い状態にあります 。人の身体にも、血液や酸素が循環し易い場所と、循環しにくい場所があるのです。筋肉と筋肉の重なる所だったり、深い場所にある骨膜であったり、筋肉と腱の境であったり、肩から頚にかけて強いカーブがかかった場所等がそれにあたります。掃除機を部屋の真ん中だけにかけても、隅っこにあるゴミや埃は、決して取れることがないように、身体の辛さの原因となっているものも、循環の悪い身体の奥深くにあったり、別な組織同士が擦れるような場所に存在したりするのです。
以上のように、ツボではアプローチの難しい場所に鍼を打っていく、解剖・生理学的知識をふんだんに生かした治療がトリガーポイント鍼治療です。